金利スワップという危険商品

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金利スワップとは

金利スワップというデリバティブ商品により、想定外の損害を受けて困難に直面している企業は多い。
金利スワップは、互いに想定元本に基づく貸し付けをしていることにして、その金利を交換し合うことをベースに仕組まれている金融デリバティブ商品である。
その典型的な構成は、変動金利で銀行から借り入れをしている企業が、借り入れと同額を想定元本として銀行に貸し付けたことにして変動金利を受け取り、自己は、同額の借り入れを固定金利でしたことにより固定金利を支払えば、変動金利部分の相殺により、固定金利を支払っていると同じ状態になる。
この処理により、変動金利をリスクヘッジすることができる。

実際は、変動金利部分の基準金利の選択、ノックイン(権利行使の停止条件)、ノックアウト(権利行使の解除条件)、スタート時期の設定などについて、複雑なデリバティブ商品として設計されている。その複雑さゆえ、商品を銀行や証券会社から買わされた企業が、リスクヘッジ機能、損害額の発生の将来予測をすることは極めて難しくなっている。

商品を販売するに当たっては、いかなる事態のときにいかなる結果が生じるか、シミュレーションをして理解させる努力が必要であるが、それを実行すると、その商品の本質的な危険性が暴露され、多くのものが購入を避け、販売が著しく難しくなるため、説明が極めて不十分なことが多く、購入者が予想外の損害を被るという事態が多発し、大きな社会問題となっている。

金利スワップの特徴、その危険性

金利スワップは、市場取引でなく相対取引に特徴があるが、そもそも、商品の販売者が、金利スワップの取引相手になることが普通であり、これは、商品が本質的に、利益相反状態を構成しているということを意味する。つまり、金利スワップは、通貨オプションと同じように、設計段階で確率的に、売り手に利益が出て、買い手が損をするように設計されているのである。
したがって、そのような本質を買い手に悟られないようにするためにも、販売時には、説明を抽象的にするよう努力せざるを得ないのである。

金利スワップは、買ったものが損失を受ける可能性が極めて高い、きわめてリスクの高い商品である。むしろ、損をして当たり前の商品である。

金融商品で損をした企業は、多くの場合は自己の判断による結果であり、自己責任として、人に責任を転嫁すべきではないが、金利スワップや通貨オプションは、その商品の危険性を理解するだけの説明を受けていないし、むしろ必要な説明を受ければ、その商品の危険性を認識し、通常であれば、その商品を購入しなかったはずのものである。
金利スワップや通貨オプションで損害を受けたものは、堂々とその損害の回復を求めるべきである。

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